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『零~紅い蝶~』

Posted by AK on 06.2007 ゲーム   0 comments   0 trackback
みっちゃん、死んだヒト撮っちゃダメ!
百合姉妹がカメラ片手に廃村をDEAD OR ALIVE


 学生時代、修学旅行で沖縄に行った。あそこは本島はもちろん、諸島にもたくさんの天然防空壕(ガマ)がある。その内のひとつへ入ったときのことだ。

 件の壕の奥にはツーリスト向けなのかどうか知らないが、人骨とおぼしき物体が放置してあり、花や硬貨が供えてあった。生徒はそれぞれ懐中電灯を持っていたのだけれど、ガイドの老人が「消せ」と言った。皆ライトを切ってその場に座り込んだ。

 正気の沙汰じゃない。辺りは本当に真っ暗なのだ。瞼を開けたり閉じたりするのが皮膚の感覚でしか分からない。頭痛がするような暗黒。やがて老人は「それではライトをつけてください」と言った。「これが当時の避難生活です。怖いでしょう。いずれ日本でもう1度戦争が起きたら、同じことを経験しなければなりません」。

 レーダーの発達した現代戦で灯火管制なんか無意味じゃねえか、とにわか軍ヲタだった当時の私は思ったが、それは葬式で故人を肉の塊だと言うようなものだ。私たちはただ黙っていた。やがて老人が、皆の前にある白骨について由来を語り始めた。面白くもなんともない、戦時中の陰気くさい話である。

 「面白くない」とは、要するに老人の語り口が他人事だったからだ。この爺はどう見ても50代半ばで、戦中世代のセの字も当て嵌まらない。支持政党は共産党か社民党かという具合の、よくいるタイプの反戦市民団体員だろう。

 彼の噺も半ばへさしかかった頃、同じクラスの派手な女の子が突然泣き出した。ついさっきまで、壕の天井に頭をぶつけてのた打ち回っていた私を指差しケラケラ笑っていた子が、だ。彼女の隣に座っていた別の女の子が肩を抱いて慰めている。私たちは目を見合わせた。老人の話にとりたて情感がこもっていたわけではないし、彼女はそもそもそういう「物語」に共感して涙するようなタイプじゃない。わけが分からなかった。いっぽうガイドの老人は、満足気な目で彼女を見ている。

 この話を他校の友人にしたところ、「その子、何かに憑かれたんじゃないの」と言われた。私も冗談交じりに同意し、あれは絶対におかしい、急に腹痛へ見舞われでもしたのではないか、と言った。

 私にはいわゆる霊感が皆無なようで、この話以外に「変なこと」は体験していない。幽霊なんて見たことがなく、見たという人間にも出会ったことがない。けれど、そういうモノに対する恐怖感は、殴られれば痛いと云わんばかりに本能として備わっているようだから不思議である。

 正直な話をすると、私はテクモのPlayStation2用ゲーム『零~zero~』を途中で投げ出した。怖くてやってられるかこんなもん、と文字通りコントローラーを放り投げたのだ。『バイオハザード』のようなスプラッター的な恐怖とは違い、感性や想像力といった人間の根源部分にじわじわと来る『零』のそれは、不快感や居心地の悪さを伴う恐怖だったのだ。

 あるとき、友人に「面白いゲームがある」と薦められたのが、続編の『零~紅い蝶~』である。私は第1作のプレイを諦めたことを話したが、それでも友人は、絶対面白いからやれと言う。物語は前作と直接つながっていないとか、恐怖度が減っているとか、戦闘システムが洗練されていて爽快だとか、ゲーム屋の店先で延々と喧伝した。

 「お前の好きな幼女も出るぞ。幽霊だけど

 結局私は、BEST版が出ていて安かったということもあって『零~紅い蝶~』を購入する。家に帰ってすぐプレイしてみると、華麗なCGで物語感あふれるオープニングムービーからして、前作とはちょっと様子が違うなと感じた。今回の主人公は15歳の双子の姉妹だ。うむ、これは和みそう

 『零』は数多のホラー物と違って、「射影機」という特殊カメラを武器に迫り来る怨霊たちを鎮めるという、独特のゲームである。いわゆる心霊写真を逆手に取った発想で、幽霊をカメラで撮影することにより写真へ封印したり、除霊したりできるというものだ。

 射影機を構えたときはファインダーモードという主観画面に切り替わり、いわゆるFPSゲームに近い操作感となる。レンズを覗いた光景がそのまま戦闘画面となるため、視認できる敵は正面の怨霊のみ。そのため、プレイに際してはヘッドホンを装着しての聴覚による怨霊探知が推奨されている(独自の立体音響技術により霊の居場所が音で表現されている)。

 さて、『零~紅い蝶~』の主人公は双子姉妹であると先述した。美少女バトル物を得意とするテクモらしい演出だが、それとは別にガチンコ幼女も登場する。物語の舞台となる廃村で特に大きな家である立花家の長女、立花千歳だ。

 冥府から噴き出した暗黒の瘴気によって村が闇へ閉ざされたとき、元来臆病な少女であった千歳は、押入れに隠れているところを瘴気に呑まれて絶命する。その怨霊が浮遊霊となって主人公に襲いかかるという寸法なのだが、この霊がまたとんでもなくカワイイ。顔はもちろん、闇を作り出して主人公の視覚を奪う特殊技を繰り出すときに、自分で出した闇に脅えて泣きじゃくるというところが、何とも言えずにラブリーなのである。

 こんなかわゆい子を倒さなきゃならないなんて! むしろ押し倒してえ! 成仏しなくていいから俺のそばにずっと居てくれ! というか、もうちょっと着物の裾をこう、チラッと……。俺だけのフェイタルフレームを是非……。

 恐怖度が減少したとはいえ、物語のムードやシステムは前作を凌駕する出来だ。永遠の夜に閉ざされた廃村「皆神村」に双子の姉妹が迷い込み、行方不明者の足跡や民俗学者の手記を辿るうち、近隣の民や村民にすらタブー視されていた秘祭の存在を知る。それは、定期的に開く黄泉への門を封じる目的で行われるのであるが、地下の祭壇で双子の姉が妹を……という凄惨なもの。迷い込んだ姉妹の命運や如何に。

 バイオハザードは言わずもかな、『サイレン』はやや大味な種明かしで、『サイレントヒル』に至ってはパラノイアの妄想然としたオチが賛否両論を呼んだ。しかしこの『零』は極めて正統派のストーリーであり、それ故にのめり込んだが最後、明快かつショッキングなエンディングが待ち受けている。

 Youtubeで“Fatal Frame 2”と検索すると、本作のプレイ動画の他にトレーラームービーがヒットするだろう。そのひとつをご覧頂きたい。姉妹がどこかの湖畔で話をしているシーン、やがて姉が仰向けに倒れて妹を抱き寄せながら「殺して」と呟くのだが、この場面はゲーム本編のある重要な局面で、シチュエーションを替えて再現されている。

 Amazon.co.jpの購入者レビューでは「ノーマルモードでクリアしたら超バッドエンドでした! ダルくてもう1度クリアする気になれません」などと書かれていたけれど、このレビュアーはホラーというものを根本的に勘違いしているのだと思う。死者と交感した人間が只では済まないのが綺譚や恐怖譚の定石ではないか。生命の限界を超えた世界に接した者の心や体が、無事でいられるはずがない。望むと望まないとに拘らず、何らかのペナルティを受けるのが霊媒の宿命というものだ。

 このゲームには2種類のエンディングが用意されている。最初に誰もが見るノーマルエンディング「紅い蝶」と、2周目でラストの展開を異にする別エンディング「虚」だ。比較的マシな「ややハッピー」エンディングは「虚」のほうなのであるが、私はノーマルエンディングのほうが秀逸だと思う。天野月子の主題歌のサビに合わせて廃村へ朝陽が昇る演出は、他に類を見ない、ある意味でとても感動的なシークエンスだろう。私は、このエンディングをバッドだとは微塵も思っていない。

 私はこのゲーム、怖い怖いとヒーヒー言いながら3度クリアした。いくら前作よりソフトタッチになったとはいえ、心臓が悪い人は夜中にプレイしないほうがいいかもしれない。



  『零~紅い蝶~』
  2003年 テクモ株式会社
  project zero


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